北高ブログBlog

【№16】 進路講演会「高校卒業後にどんな進路があるんだろう?~ある北高卒業生からのヒント~

2017年10月4日

9月29日に、平成7年に本校を卒業(47回生)された岸本力さんを講師にお迎えして進路講演会を開催しました。岸本さんは、大学卒業後、民間会社勤務を経て、38歳で、外務省の採用試験を受験して見事合格。現在、外務省で中国経済や中国に進出している日本企業の支援等を担当されています。

登壇された岸本さんは、いきなり中国語であいさつ、アラビア語で自己紹介。そしてこんな話をしてくださいました。

一浪して外国語大学に進学するも、学業に身の入らぬ日々を過ごし、ご両親を悲しませる事態に立ち至って「おれは何をしていたのか」と現実を直視。英語をバリバリ頑張っている同じ下宿の友人にアドバイスを求めると「まずはABCの発音からだ」と言われて一念発起。その甲斐あって、就職超氷河期のなか、自動車部品工場に何とか就職し、輸出先の企業との連絡調整を担当するようになり、これが、世界に目を向ける契機になります。会社勤めの傍ら英語の勉強を続け、海外駐在を希望するもかなわず、退職して外務省の在外公館派遣員として在ドバイ総領事館で雑務に従事。2年間の任期終了とともに帰国して自動車会社に再就職、そこでの配属先は部品物流部門。憧れの海外営業部門への異動がかなわず、絶望しながら物流倉庫で自動車部品と向き合う毎日の中で、今でも「師匠」と呼ぶ上司に巡り合う。ニセモノ対策の第一人者であるこの上司との出会いが、岸本さんを不正商品対策スペシャリストへの道を歩ませることになる。

ニセモノ対策の専門性を買われて、外務省の在外公館専門調査員として、10年ぶりにドバイへ。知的財産担当官に任命され、中東におけるニセモノ対策に関する論文を9本発表するなど、その道のプロとして大活躍する。そして、外務省の仕事に魅力を感じた岸本さんは、採用試験を受けて見事合格し今に至り、現在は育児休業中。

岸本さんは自らが歩んでこられた道を、「高校卒業に向けて、自分が何をやりたいのかを明確にすることが求められる。でも、それができる人はまれ。私の場合、社会人になって働きながら少しずつ何がやりたいのかを探っていった」と振り返りながら、これから世の中で生きていく生徒たちに、「専門性を磨くと強みになる」「プロのクオリティが求められる環境に身を置く」「師匠に出会うことの大切さ」と、貴重なヒントを語ってくださいました。

講演会に引き続いて、希望者を対象とした座談会にもおつきあくいださいました。英語力アップの秘訣やスピーチの心得など、生徒たちにとって切実な質問に丁寧に答えていただき、生徒たちのやる気に火をつけていただきました。

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