北高ブログBlog

一学期始業式 挨拶

2019年4月8日

5月から元号が万葉集から引用された令和となることが発表され、新しい時代の幕開けを感じます。

地球温暖化の影響で、この冬はここ20年くらいで一番雪が少ない年でしたが、この一週間は真冬に逆戻りのような寒さで、桜の花もびっくりしています。

桜の花を見て美しいと感じたり、その花が散っていく様子を見てはかなさを感じる、また鈴虫の鳴き声を聞いて心地よく感じる感性があるのは日本人くらいで、欧米人にはありません。

このような、美しい情緒、美的感受性を持っているのは日本のお国柄です。
そこから多くの独創性が生まれています。

例えば、茶道、花道、書道、数奇屋作りなどの建築の基礎は全て室町時代に作られましたが、日本人はお茶でも、花でも書でもなんでも芸術にしてしまうお国柄です。

日本人で初めてノーベル賞を受賞された物理学者の湯川博士は、日本人は情緒的で、欧米人は論理的。この違いがあるからこそ、独創的なものが生まれる、と言っておられます。

また、当時数学の世界の3つの難問を一人で解かれた数学者の森潔博士は、大切なのは美しい情緒。その情緒とは、野に咲く一輪のスミレの花を美しいと思う心、と言っておられます。

2000年以降、ノーベル賞の自然科学分野での受賞者は23名で、アメリカに次いで2番目に多く、ヨーロッパの全ての国の受賞者数よりも多い。
源氏物語などの古典文学、川端康成など近代文学、世界に誇れる文学作品が日本にはたくさんあります。

この学校は敷地が広く、自然がとても豊かで、隣にはフラワーセンターもあります。
この日本のお国柄である美的感受性、美しい情緒を皆さんもぜひ大切にしてさらに磨きをかけてくれることを期待して、一学期始業式の式辞とします。

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