北高ブログBlog

  • 北高ブログ
  • 【北高生の皆さんへ】不条理を乗り越える

【北高生の皆さんへ】不条理を乗り越える

2020年5月7日

新型コロナウイルス感染症の影響で臨時休校が続いていますが、季節は新緑の映える5月となりました。クラッシー等を通じて、学年や教科の先生から課題や動画、メッセージが毎日配信されていますが、自宅での学習や体力づくりは進んでいるでしょうか。

今日は、私の子供の話をします。

私がスキーをしていた影響で、娘と息子の二人は3歳からスキー(モーグル)をはじめ、小学校の高学年の頃からは国内や海外での合宿や大会のため、毎年冬のシーズンは、自宅のある神戸にはあまりいない生活でした。毎年札幌雪まつりは見ているけど、クリスマスや正月は自宅で過ごせないということです。また、北米や欧州のスキー場には行っているけど、USJやディズニーランドには行ったことがないという生活です。

息子は、高校2年のシーズンに国内での大会の成績が良かったため、2011年3月にフィンランドで開催される世界ジュニア選手権大会の日本代表(モーグル)に選出されました。世界ジュニアに行く前に、札幌で全日本選手権があり、その札幌で全日本を翌日にひかえていた3月11日に、東日本大震災が発生しました。その結果、全日本選手権は中止、フィンランドでの世界ジュニアへの派遣も中止となりました。

4月から高校3年になった息子は、大学受験のためスキー活動を休止し受験の準備を始め、なんとか大学に入学することができました。入学後、スキー活動を再開し、約1年のブランクを取り戻すため、8月には単身ニュージーランドへ行き、雪上でのトレーニングを1ヶ月積みました。12月からは、国内、海外での大会に参戦しましたが、思ったような結果が出せず、目標としていた翌年のソチ五輪への出場はかないませんでした。

大学卒業を機に、20年間続けたスキーをきっぱりやめて、現在はスキーを通して培った体力と語学力を活かして、総合商社で世界を相手にビジネスマンとして働いています。息子と同級の中には、現在もワールドカップで戦っている友人や、後輩には五輪でメダルを取ったものもいます。

人生の中では、自分には何の落ち度もないのに、また、人の力ではどうすることもできない天災や震災にあうこともあります。それを乗り越えることによって道は開けると思います。

もうしばらく様々な面で我慢をする生活が続きますが、皆さんが少し先の目標を持ち、日々をポジティブに、且つ大切に過ごすことを期待しています。

北条高等学校
校長 西川 雅秀

  • 新設された人間創造コースで学ぶ楽しさを知ってください
  • 全国で北条高校の英語力アップが注目されている理由
  • 多可・西脇・加東・小野からでも通いやすくなりました