北高ブログBlog

平和の有難さ ~2学期始業式にて~

2021年9月1日

皆さん、おはようございます。

7月下旬からの長い夏季休業期間が終わりました。正規の授業がないというだけであって、補習、部活、模擬試験などで、普段と変わらないような生活をした人も多かったことと思います。

1学期の終業式では、「甘え心を捨てること」「基本に徹すること」の話をしました。甘え心は払拭できましたか。基本は身に付きましたか。それができた人は、必ず2学期にグングンと成長します。楽しみにしておきましょう。

 

さて、毎年のことですが、8月は、戦争と平和や、人の命などのことを考えることが多くなります。8月6日は広島に原子爆弾が投下された日、9日は長崎の日、そして15日は終戦の日と、毎年、新聞やテレビで関連のニュースや番組が多く取り上げられました。

私は、この時期に必ず「火垂るの墓」という映画を観ることにしています。野坂昭如の原作で、戦時中を子供の兄と妹だけで生き抜こうと、必死で生きたが、はかなく二人とも亡くなってしまう物語です。この映画を観る度、涙が流れます。涙する度、生きていることを実感します。生きていることを実感する度、平和の有難さを感じます。

 

第2次世界大戦によって、心ならずも犠牲になった方々が大勢おられましたが、その中には若い人たちも多数含まれていました。私たちの近くにも鶉野飛行場があります。かつて多くの若者たちが戦争のための飛行訓練を実施したところです。そして、白鷺隊という特攻隊が編成され、終戦までに63名の若い尊い命が失われました。飛行訓練中の事故などの7名を加えると70名です。痛ましいことです。この地に縁のある私たちは、次の世代に語り継ぎ、平和の大切さを伝えなければなりません。

 

今、アフガニスタンでは、イスラム主義組織タリバンが政権を掌握しています。イスラム教の厳格な解釈で恐怖統制を敷き2001年に崩壊した旧政権が再び実効支配しています。平和が訪れるのか、圧政が戻ってくるのか、一般市民は不安な日々を過ごしていることでしょう。同じ時代に生きている私たちは、しっかりと関心を持ち続け、アフガニスタンが平和へ近づくため、何らかの支援をすることが今後大切です。

 

平和な日本といえども、現在、緊急事態宣言が発令されています。コロナのデルタ株が若い人たちの中でも急増し、重症化している方もいます。4度目ということで「またか」と辟易している人もいるかと思いますが、私たち一人ひとりの命は、平和が繋いだ大切な命です。ひとり一人が感染防止対策、ワクチン接種等を徹底して、一人ひとりの命を守っていきましょう。

とは言え、これから周りの身近な方が感染することもあるかと思います。その時は、その人のせいではありません。コロナのせいですので、間違っても人を非難することがないよう気を付けてください。どんな事態になろうとも、人としての思いやりや優しさを持ち続けましょう。

以上で、校長の話を終わります。

 

校長 塙 守久

  • 新設された人間創造コースで学ぶ楽しさを知ってください
  • 全国で北条高校の英語力アップが注目されている理由
  • 多可・西脇・加東・小野からでも通いやすくなりました