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あの日を忘れない ~3学期始業式にて~

2022年1月11日

あの日を忘れない ~3学期始業式にて~

 

皆さん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

良い年末年始を過ごせたでしょうか。私は、年末にやろうとしていた大掃除や部屋の片づけなど、頑張りましたが年を越してしまい、これからの作業がたっぷり残っています。なかなか思い通りにはいかないものです。これから少しずつ進めていこうと思います。

さて、来週の月曜日は阪神淡路大震災が起こって27年目となります。1995年1月17日午前5時46分のことです。犠牲者は6434名でした。

あの日の前夜、友人と三宮で会食をしました。遅くなったのでその友人は三宮の勤務会社の仮眠室で泊まることにしました。私は、いつもなら一緒に仮眠室を借りるのですが、翌日に出張が予定されていたので垂水の家に帰りました。そして、その朝が来ました。ぐっすり眠っていたところ、突然、突き上げられ、まるで巨人が箱の中の私を揺すっているかのような激しい揺れに襲われました。慌てて枕もとのタンスを押さえましたが、2つあるタンスの一つは倒れました。倒れたタンスの下は妻と1歳半の娘が寝ている場所でした。しかし、妻はお腹に息子を身籠っており、つわりが酷く体調が悪かったので、1週間前に東京の実家に娘を連れて帰っていました。1週間遅かったら、娘も息子も妻もこの世に居なかったかもしれません。地震から数時間後、三宮で別れた友人の会社のビルが倒壊し、その友人が亡くなったという知らせが入りました。

本当に一寸先は闇です。何が起こるか分かりません。生かされているということを痛切に感じました。その日から「その日 その時を 大切に 自分らしく生きよう」と決めました。

3ヶ月間、水道やガスが使えず、風呂の残り湯でトイレを流したり、髪の毛を洗ったりしていました。加古川や高砂、姫路の同僚の家に呼ばれ、お風呂を頂いたり、食事や水を頂いたりしたこともありました。当たり前のことが当たり前でなくなりましたが、当たり前のように周りの人が助けてくれました。

阪神淡路大震災は、皆さんが生まれる前のことですが、地元兵庫の出来事です。兵庫県は見事に生まれ変わりました。忘れないでほしいと思います。これからの時代、何が起こるか分かりませんが、生かされている我々は、震災のことを忘れず、命ある限り、その日、その時を、大切に、自分らしく生きていくことが我々の使命なのではないでしょうか。

自分らしくというのが味噌で、無理せず、他人と比べず、できる範囲で精一杯生きていけばいいと思います。私も、年末年始のやり残した忘れ物を、これから精一杯取り組みたいと思います。

 

校長 塙 守久

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